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【CHA創刊号より】 世界における日本茶事情(米国編)

2012年03月23日

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               日本茶インストラクター 白形雅則 (2004年5月発行CHA創刊号より)

緑茶消費再び
100年程前、緑茶の輸入大国であった米国が、またここ数年、大きな緑茶の消費国となりつつ卒リます。10年程前まで、アメリカのスーパーマーケットでは「GreenTea」の名を持つ商品は見られず、あるのは普通の紅茶かアールグレイのティーバ、ソグくらいでしたし、リーフ茶が専門店以外で売られることは殆どありませんでした。
ところが90年後半、明らかに茶(特に緑茶)市場に変化、そして新しいトレンドが生まれています。1つはスーパーのお茶商品売り場の棚面積が増えたこと、つまり種類が非常に増えたことです。そしてその中に、以前は見ることのなかった「greentea」と名の付く商品が急激に増えたことです。「Gourmetstore(グルメストアー)」と呼ばれる高級スーパーにはリーフ茶商品が置かれるようになり、確実にお茶に対する需要が増え、緑茶が認知されていることがわかります。

ティーカフェも
もう1つは、本格的なお茶を飲めるカフェが増えたことです。米国旅行の経験のある方で、「ティー」をレストランで注文し、お湯の入ったカップとティーバ、ソグが別々に出され驚いた経験を持つ方は多いのでは?現に今でもあるこのスタイルですが、近年、都会を中心に本格的なお茶を支給し、量り売りする、ファンシーなティーショ、ソプやティーサロンが増えています。また、コーヒーしか放っていなかったカフェやレストランもお茶のメニューを採り入れだし「煎茶・玄米茶・玉露」などをメニューに持つお店も増えています。

ニューヨークのティーショップ(伊藤園「会」)

 

茶の見本市も
実はこのような市場の変化に伴い米国茶業界にも変化が現れています。2004年3月、ラスベガスで、茶業専門コンベンションが開催されました。古くから米国にも多くの茶問屋、茶メーカーが存在していましたが、茶業界だけでのコンベンション(見本市)は難しく、それら企業が広報・販促活動できるのは、食品、コーヒー、健康関連のイベントのみでした。しかし2003年から、ついに茶関連企業だけで開かれる「TakeMe2TeaExpo」が誕生し、2004年には約130社が出展しました。ここ10年の急激な需要と茶業者の増加を反映しています。
さて、このようなお茶のトレンドの中、私達の日本茶はどのように消費されているでしょうか?大きく分けると米国での日本茶市場は、日系と米系があります。日系とは米国に50-60万人いると言われる日系コミュニティーを中心に存在する日系スーパーと、スシフ-ムでお馴染みの日本食レストランです。ほぼ日本と同じ品揃えを持つ日系スーパーでは、お茶商品も同様に日本の商品が並んでいます。顧客対象は日系、又はアジア人が中心です。日本食レストランの店舗数は近年、米国の景気と供に著しく増え、業務用として使われる緑茶の需要増力口は言うまでもありません。以前よりも大衆化された日本食レストランには、様々な人種、年齢のお客が訪れ、故に多くの層の人達に日本茶が飲まれていることになります。

ティーバッグが主流
一方、米系の市場には、ティーバ、ソクとリーフ市場があります。米国ではティーバッグでお茶を飲むのが主流で、現に大衆スーパーで見かけるお茶商品は、ほぼ100%がティーバ、ソグです。健康志向に伴い、この市場は急激にこの10年で伸びていました。先に「9reentea」のティーバッグ商品を良く見かけると述べましたが、実はこれら商品の原料は大半が日本茶以外(主に中国産)の緑茶で、価格、噂好の問題等があり、大衆的なティーバッグの世界では日本茶はメジャーではありませんでした。しかし最近、有名ブランドから「SENCHA、GENMAICHA」の商品が出始めており、日本茶の需要は近々伸びていくでしょう。

期待される抹茶
さてリ-フ茶市場ですが、ティーバッグが主流の国で一体どんな方達に飲まれているでしょうか?ティーバッグの消費者同様「HeaIthConscious(ヘルスコンシャス)」と呼ばれる健康志向の層には間違いないですが、更に「Gourmet(グルメ)」と呼ばれる美食家、つまり健康に気を配りながらもグルメを楽しむ層に飲まれています。比較的裕福で教養の高い層だと言われていますが、この方達は日本茶だけでなく、ウインを楽しむように世界のプレミアム茶(ダージリンや凍頂等)もたしなむ傾向があります。最近、価格の高い煎茶や玉露の需要が増えているのは、この層に日本茶愛飲家が増えていることが推測されます。
最後に1つ忘れてはならないのが「抹茶」の可能性です。抹茶アイスや抹茶ラテなど、食材として急激に需要が伸びている抹茶は、今後注目の日本茶でしょう。
日本食の大衆化、健康志向、グルメ、オリエントブームと日本茶がアメリカ人の生活に馴染める要素は多く、近い将来、より身近な存在になると思われます。

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